笹まくら
丸谷 才一
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恋と女の日本文学に続いて、丸谷才一の2冊目。解説には傑作とあったので、期待して読んだが・・・。
太平洋戦争で徴兵拒否した主人公の過去と現在を交錯させながら話は進む。徴兵拒否した主人公に思想的な背景はなく、ただなんとなく人が人殺し合う戦争は嫌だと赤紙が来た日に逃亡し、ラジオの修理や砂絵描きで食いつなぎながら生きていく。
この時代に徴兵拒否した人間がいたとは驚きだが、よく考えれば当然いたのだろう。が、拒否の理由は曖昧で、ただ流されていくように生きていく主人公に同感はできない。私にとって太平洋戦争はフィクションの世代であり、徴兵拒否というすごい出来事を実感できない。この小説は昭和30年代に書かれており、その意味ではまだ戦争が生々しい記憶として残っている時代だったのだろう。
私にとって、戦争をテーマにした文学といえば、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」や「コインロッカーベイビーズ」の方がまだ実感できる。もちろんフィクションの世界としてだが。
笹まくらは、草枕と同じように旅に関わる枕詞だそうだ。
文庫本で読んだので、文語文ではなかった。これにも驚いた。よく丸谷才一が了解したなと思う。
丸谷才一 - Wikipedia
丸谷 才一 - google image
戦争について考えることができる本
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